こんにちは、ななしろです!今回は、僕の逆張り手法を大きく成長させた本を紹介したいと思います。
タイトルにもあるとおり、「行動科学と投資」というテーマです。
小難しい内容だと思ってブラウザバックしようとしたそこのあなた!ちょっと待って下さい。読んでいて僕が面白いと思った文章を、いくつか引用してみましょう。
多くの公的な投資戦略の根底には、「知らない」があると考えると奇妙な気がする。しかし、パッシブ運用は「知らない」を具現化したものである。もし何が良くて何が悪いかが分からないのならば、市場全体を買ってしまおうという発想だからだ。
第2部第5章 エゴ より引用
コーンフレークを食べるときに午前中のエネルギー源としてどれだけのコーンフレークが必要か計算しないで、ただ器にはいるだけつぐ。早期退職の選択肢について、メリットとデメリットをスプレッドシートにまとめて比較することもなく、過去五年と同じ選択をする。そして、ポートフォリオはリバランスしないで、そのままにしておく。
第2部第5章 保守主義 より引用
平均的な投資家は金銭的に切迫しているとき、IQが13%も下がる。脅威が迫っているかもしれない時に間違った行動をしないための最高の対抗手段は、全ての状況に対応できるリスク管理システムを持つ事である。ただ、システムの具体的な内容(単純な分散投資であれ、より複雑な戦略であれ)よりもはるかに大事なのは、平時にルールを定義し、有事にはそのルールを順守する事なのである。
第3部第9章 行動科学的投資家は保守主義を克服する より引用
ここまでお読み頂きありがとうございます。少しでも気になった方は少しの間お付き合いください!
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この本に書いてある内容
明確な出典のある研究結果とそれに対する私見、そして結論
社会学や生理学、そして心理学など、様々な分野の研究結果や出版物から引用して、人間の行動原理について解説されています。わかりやすい物からちょっと難しい物まで紹介し、それが人間をどう行動「させるか」(どう行動するかではない)を提示してくれます。ちょっと変わった結論を引用すると、
金銭的に成功するためには、いつもトイレを我慢していればいいのだ。
第一部第三章 生理学 より引用
とまで言っている場面もあります。
具体的な手法が書いてあるわけではない
しかし注意しなければいけないのは、具体的な手法は書かれていない事です。
そもそも「こういう状態になったら投資家はこう行動するから○○しなさい」なんて広まったらその情報には優位性がなくなり、スグに稼げなくなってしまいます。
この本に書いてあるのは、何が人間をどう「行動させるか」であり、市場での優位性は自分で見つけ出さなければなりません。
例えば冒頭で紹介したコーンフレークの例でいうと、「何も考えずに、口座にある証拠金で建てられるだけのポジションを建てていないか?」のように、普段なんとなくやっている出来事であっても、実は行動「させられている」事があったりします。この本を読めば、取引中についやってしまうような行動を抑制できるヒントが見つかるかもしれません。
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